2008年9月アーカイブ

今後、会社をどの方向に展開していくのかまとめておきたいと思う。

現実的に考えると、この先の数年間は現在の路線の延長であろう。現在の路線とは、和文英訳の事業の拡大である。目標としては、現在のメンバーが独立していく前に和文英訳のメンバーを5人ぐらいまでに増やし、和文英訳事業部の部長という職務を設けたい。部長の主な仕事は、品質管理であり、他の翻訳メンバーの訳文をチェックし評価することである。この職務を経験することは、ベテラン翻訳者が、自分の実力を別の角度から確認するよい機会であると思う。また、自分の知識を他のメンバーに伝授することにより、自分の知識を整理するよい機会でもあると思う。

別の方向はどうか。いくつか展開が考えられる。お客様からご要望があるのは、次の2つである。
  • 多言語翻訳
  • テクニカルライティング(和文)

今の自分の忙しさを考えるとこれをすぐに実現するのは難しい。しかし、これもどうしたら実現できるか考えたいと思う。すべて自分で対応方法を考えるのは時間がかかりすぎるため、他の言語の翻訳を専門としている人と提携する、または現在テクニカルライティングを専門としている人と提携するということが鍵になりそうである。

弊社は、9月決算のため、現在仮決算の準備を進めている。
お客様からの多くのご用命と社内メンバーそして社外スタッフの素晴らしい働きぶりのおかげで黒字になる予定である。
私も今期は例年にないほど長時間仕事をしてきた。冬休みと夏休みを返上した。また、経営者として今までにない仕事をしているため、正直に申し上げると、来期は自分の報酬も少し上げさせていただきたいと思うところだが、今はその時期ではない。
弊社の事務所は、現在のメンバー構成ですでにいっぱいになっており、来期に新しいメンバーを迎え入れるためには、もう少し広い事務所に移転する必要がある。事務所の移転はかなりまとまったお金が必要になる。安く見積もっても300万円の初期費用はかかる上、その後のラニングコスト(家賃)も現在の倍になるであろう。

ここで、気をつけなければならないのは、自分が一体何を目指して会社を発展させているかをはっきりさせておくことである。これを見失うと、会社は発展したのに自分は不幸になったという最悪な結果になりかねない。
現時点で、自分が何を目指しているのかをはっきりさせておこうと思う。

  • 特定の翻訳者に頼りすぎない安定した翻訳会社の確立。お客様へ安定したサービスを提供する。
  • ベテラン翻訳者が初心翻訳者に翻訳とテクニカルライティングのノウハウを伝授していく環境の整備。各翻訳者が書く文章のばらつきを抑え、一貫した訳文をお客様へ提供する。
  • 将来的には、自分は日常的な実務から離れ、ベテラン翻訳者から初心翻訳者まですべての社員がおもしろいと思う(やりがいのあると思う)職場作りをしたい。「おもしろい」とは、毎日が新しい発見であり、自分が成長していることが実感できることであり、成長に応じて報酬が伸びることである。
  • 最終的には、社長がいなくても機能するビジネスの確立。これはどの経営者でも目指すべき目標であろう。確立できた暁には、少しペースを落とし、じっくり時間をかけた翻訳やコンサルティングの仕事をしたい。

経験という力は計り知れない。初めて正社員を迎えると決めたときには、やりがいのある職場を作るために、どのような勤務体系にするか、どのような成功報酬制度にするか、どのように研修を進めていくかなど、あらゆることを決めていった。(その際には、多くの方々に相談に乗っていただきました。ありがとうございました。)しかし、果たして自分が決めたことが正かったかどうかは実際に経験して確かめるしかなかった。当初決めたことの中にはうまく機能しないものもあったので、Japanese-to-English Prestidigitatorさんとオープンに話をして、調整を重ねた。(Japanese-to-English Prestidigitatorさん、いつもオープンに相談に乗ってくれてありがとうございます。) 1年経った今、少人数の会社としては、それなりにおもしろい制度を持った会社になったのではないかと思っている。この経験をしたおかげで、次の正社員を迎えることが最初よりもかなり楽になった。

私のメンターとしている著者の本の中には、次のような文面がある。
十段階評価で「レベル2」程度の力量しかない人間が、「レベル5」の問題に直面すれば、大問題と感じるだろう。しかし、努力を重ね、「レベル8」の力をつけたなら、あら不思議、同じ「レベル5」の問題がとるに足りない小さい問題に見えてくる。
何事も経験である。まずは一歩を踏み出して、調整していくことである。これからやろうとしていることをすべて見通すことはできない。とにかく行動して経験することである。

昔は、新しい事を始めようとするとき、「そんなことはできない」と思ってしまうことがよくあった。「できない」と思ったときに、すべての可能性が閉ざされるということを知ってからは、「今はできないかもしれないが、どうしたらできるか考えてみよう」と思うようになった。そして、このように考えるようになってからは、一見無理のようなことも意外と簡単に解決されていくことが分かった。以前のブログでも書いたが、問題意識とそれを解決したいという強い意思を持つと人間の脳は素晴らしい能力を発揮する。