はっきりと書く: 2008年6月アーカイブ

色々な訳し方があるかと思いますが、ネットを検索すると
以下の2つの書き方があるというところが興味深いです。

Commands are separated by semicolons.
Commands are separated by a semicolon.

一般的に考えると、前者が普通の書き方ではないかと思います。
しかし、IBM社やMicrosoft社のウエブサイトでも後者の書き方が
見受けられます。

なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?

テクニカルライティングでは、情報を的確に伝えなければなりません。
前者の書き方の場合、2つのコマンドの間にいくつセミコロンが
入るのかは明確ではありません。常識的に考えれば、1つなのでしょうが、
1つであると明示されているわけではないのです。

そこで、後者の書き方が使われることがあると私は考えております。
後者の書き方の場合、1つのセミコロンであることが明確です。
ただし、この書き方にも問題があります。3つコマンドを連結する場合、
3つのコマンドを1つのセミコロンで区切るのか、という矛盾です。

普通の読み手ならば、気づきもしないこのような細かいところを考え、
読み手が一度読めばすんなり理解できるように文章を書く、というのが
テクニカルライターの仕事です。

和文
プログラムデータの一覧表示、データ編集、データソート処理を行なう事が出来ます。
Ambiguous
You can view the list of program data, edit data, and sort data.

和文をそのまま上記のように訳すと、「edit data」と「sort data」が果たして
述語なのか目的語なのか分かりづらくなってしまいます。
つまり、上記の英文は、ちょっと英語としてはおかしいが、
「プログラムデータ、編集データ、ソートデータの一覧を表示することができます。」
と誤解される恐れがあります。
Clear
You can edit data, sort data, and view the program data list.

このように言葉の順番を変えるだけでかなり明瞭になります。
他の書き方も以下に示しておきます。

You can view the list of program data. You can also edit and sort data.

You can (1) view the list of program data, (2) edit data, and (3) sort data.